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書評「魔王なあの娘と村人A~幼なじみは勇者です~」 [書評・映画評]


魔王なあの娘と村人A―幼なじみは勇者です (電撃文庫)

魔王なあの娘と村人A―幼なじみは勇者です (電撃文庫)

  • 作者: ゆうき りん
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2011/05/10
  • メディア: 文庫


ひょんなことから女魔王の面倒を見る羽目になったタダの村人の物語。
ややこしいことに、この村人の幼なじみが勇者だったりして。
(実はこの魔王と勇者の間にも因縁浅からぬ話があったり)

と言ってもこれは学園ドラマである。

ドラマや舞台で配役が決定した後、各役者は役作りの準備に入る。
時には詳しいストーリーも知らせられないままで準備を行う事も。
ファンタジーの世界にも同じ状況があったとしたら、という設定の物語。
各個人、自分が物語の中で演じる役割は知ってはいるけれど、
具体的なストーリーなどはまだ知らない「高校生」の物語。
その学校には「魔王」もいれば「勇者」もいる。魔法使いも戦士も
ネクロマンサーもいたりして。もちろん本物の物語の中に入るまでは
彼らに何の力もないけれど、「キャラクター」だけはしっかり
植え付けられている。

「魔王」は絶えず、どうすれば人類を殲滅できるのかを考え続け、
「勇者」は、悪の気配を感じたらただちに行動するだけでなく、
他人の家に無断で入って家捜しを始めたり(薬草探し?)、あるいは
個人の日記を勝手に読み出したり、誰しも覚えがあるでしょう、
勇者の行動パターンを。

そして大多数は名もない村人で、ほとんどは名前もついていない。
「勇者」たちに名前を覚えられることもない。それなのに、彼らに
尋ねられたなら、知っている情報は隠すことなく話さなければならない。
なのにその他大勢でしかないという。

この高校でもすでにそんな状況で学園生活が出来上がっているが、
なぜか「魔王」のキャラを持った女子生徒の監視役(相棒?)として
主人公の「村人A」が選ばれた。
つねに「人類を滅ぼしたい」という本能で行動をする彼女にどう
関わればいいのか。おまけに彼の幼なじみが「勇者」のキャラを
持っているから、このとんでもない三角形の結末は。

学園ドラマなんだよね、基本は。授業が成り立つわけもないのだが。
エロチックコメディーに徹している。なにせ虫けらの前でどんな
格好をしても気にならないから、魔王であろうと勇者であろうと
ただの村人は眼中にもないという設定。
なのに、勇者はこの村人を下の名前で呼び、魔王も彼の存在を
気にし出す。なにせ「村人A」と名付けたのはこの魔王なんだから。

シリーズ物でどう展開していくのか、ラストで微妙に話が変化
するのがミソなんだが。

魔王や勇者なのに魔法の一つも使えないという。しかし本人達は
いつか演じる世界のために、魔法が使える気でもいたり。
村人がただの村人のままで終わるのだろうか。昇格などありえない
世界の物語なんだが。続きが気になる物語。(で、早速続編を
購入したのだが)



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