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映画「ロマンスドール」 [書評・映画評]

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冒頭、主人公のナレーションが入る。
「今朝、妻が亡くなった」
そして物語は10年前にさかのぼる。

造形美術の技術を持つ哲雄(高橋一生)は、友人の紹介で訪問した就職先が、アダルト人形ラブドールの製作工場だとは知らなかったが、こだわりもなく働くことに。先輩相川(きたろう)の指導で作り上げるが、胸の感触が違うと社長に言われ、相川の勧めで、美術モデルを、医学治療用の人工乳房を作るためと嘘をついて一日アルバイトに雇うことに。多くの人の役に立つためならとやって来た園子(蒼井優)に一目惚れ。本当の仕事を言えないまま交際・結婚。彼女の胸をモデルにした人形は爆発的ヒットで4年が経過。忙しさで夫婦の会話も減る。しかし相川が急死して、代わりに入った若手に、新開発技術を盗み出されて会社は窮地に。夫婦のすれ違いが大きくなり、妻の不審な外出が判明。事情を聞こうとする哲雄に園子は一週間待って欲しいと。
一週間後、何でも隠し事をしないと決めたはずなのに、と言われて、お互いすべてを打ち明ける。そして妻から聞かされた衝撃の事実が。


で、観客は冒頭のナレーションを聞いているので、妻からの告白の意味することは予測できた。ここからがこの物語、夫婦の愛の物語となっていく。

蒼井優は好きな女優の一人。特に昨年の結婚会見と結婚にまつわるさまざまなエピソードを聞くにつれてより好きになった。彼女の映画をそんなに見ているわけではないのだが、「百万円と苦虫女」などという、彼女が主演した地味な映画も彼女が主演だからという理由だけで見に行ったりもした。ちなみにその映画の監督が何年かぶりに彼女と撮ったのがこの映画だとか。
余談ながら、あの映画で、よくいろいろな映画に脇役として出ている、顔の大きな役者の名前がピエール瀧と言うのだと知った。で、こちらの映画でも重要な役で出ている。事件前に撮影が終わっていたのだろう。存在感があって実に良い役者だと思っている。
そもそも役者は実生活を隠して演技する物だから、実生活とは無関係な存在なはずで、他人を傷つけた以外ならちょっとの期間謹慎だけでいいと個人的には思っている。あるいは役者のランクを下げるとか、ギャラを減らすとか。

内容が内容だけにさすがにPG12だけど、「愛の物語」だからどうしてもそうなるか。映してはいけない部分とかはまったくなかったのだが。
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