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書評「薬屋のひとりごと 15」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 15 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 15 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2024/03/29
  • メディア: Kindle版


TVアニメ化もされて評判の、「薬屋のひとりごと」本日発売第15巻。
今回は、虫垂炎の手術のお話、だけ

いやほんとに、虫垂炎の手術のお話だけで丸々1巻使っている。
と言っても、架空の場所・時代の話ながら、日本で言えば江戸時代中期の頃。
華岡青洲が全身麻酔を開発したのが250年も昔の話。同じく「解体新書」が
出されたのも江戸末期の頃。それを思えば、虫垂炎の手術って、とんでもない
話には違いない。
おまけに、手術失敗となれば、一族全員処刑されるという話。
なので、プロジェクトチームが結成されても、手術経験豊富な筆頭医官2名と
その身内がチームに加えられている。本編主人公猫猫も羅門の身内と言うことで
処刑されても最小限にすむように選ばれる。まあ、その時には、変人が黙っては
いないだろうという読みもあるのだが。

ということで、緊張しかない場面なので、1巻丸々使うのも無理はない。
おかげで今回は、姚も燕燕も羅半兄も出てこないので若干物足りない。
ついでに言えば、変人軍師も算盤人間も登場しなかった。まあいいが。

しかし、虫垂炎と盲腸炎って違うんですね。知らなかった。

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書評「薬屋のひとりごと 14」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 14 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 14 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2023/09/29
  • メディア: Kindle版


最新刊に追いつきました。一気に読んだみたい。また振り返らないと。

第1シリーズ「後宮編」、第2シリーズ「西都編」、に続いて第3シリーズはどんな名称になるのでしょうか。医官編なのか、皇位継承編となるのか。

前巻で月の君と一夜を過ごす予定と覚悟だったので、翌日は休日にしていたのだが、案に反して日帰りとなって、疲労が溜まって寝落ちした猫猫を早朝に燕燕が起こしに来た。お嬢様が危ない男につきまとわれ、本日行われる名持ち貴人の集いで勝手に結婚承諾を行うらしいので、ぜひとも阻止したい、ということで、関わりたくもない「羅」の一族として参加して欲しいとのこと。貴重な本を餌にされて嫌々参加することに。
ついでに馬閃と里樹の取り持ちを頼まれて相手の祖父に売り込んだり。
で、ストーカー男は説得が通じない。底に現れたのが「羅」の一族でもある農民、羅半兄。なんと決闘の申し出にあっさり応じるや、バッタの集団や強盗に追いかけ回されることに比べれば何と言うこともない、とあっさり完勝してしまう。お嬢様のために命を張ってくれたことに感激して、・・・の展開のはずだが、彼の本名を呼んで恋に落ちてしまったのが・・・・せっかく三角関係解消かと思われたのが、意外な成り行きであきれてしまう猫猫だった。

前巻に続いて皇室の落とし胤騒動がさらに発展。どうやら変人医官見習いと学識妓女がいとこだったかしれないという展開に。

そして、暗躍をし続けている謎の女性、雀さん。ついに本性を出しましたよ。独り言ながら彼女の母や実父、父親違いのきょうだいたちのことを毛嫌いしていることを語り出しました。そして今回の事件の首謀者とこっそり手を結ぶという。どうなることやら。

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書評「薬屋のひとりごと 13」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 13 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 13 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2023/02/25
  • メディア: Kindle版


まず、本の薄さにびっくり。
そりゃ、生死の境目を乗り越えて大冒険したあと、やっと戻って来れたのだから、実に平安な日々が続いて、ようやく落ち着いてきた。もっとも溜まっている仕事は多いが。首つり死体があったとしても。
今回は恋バナがメイン。あの嫌われて当然の猫猫の義兄の羅半をめぐって、使用人と猫猫の同僚の姚お嬢様が取り合うという不思議な展開。
羅半兄の本名が判明。西の都で雇ったよくできる少年が同姓同名だったことから、間違えて少年を連れ帰ってきたとか。ということで本名発覚。

判明と言えば謎の女性雀さんも、本当の雇い主が判明。猫猫の目の前で本人と雇い主が事実と認める。しかし、雀さんがあのひとたちと母を同じくする「きょうだい」だったとは。長男と親しかったけれど、相手は知っているのかどうか。人物紹介欄、大人世代の年齢は不明なのであいまいに表現しているが、若者はみんな年齢が書かれているのに、雀さんだけは年齢を書いていない。あの人とあの人の間に生まれていることになっているので、類推は出来るのだが。
そういえば、前巻で猫猫とともに修羅場をくぐり抜けた少女、小紅は雀さんと血のつながった姪になるんですかね。道理で肝が据わっているはずだ。

とうとう猫猫に、月の君の実の母親が赤ちゃん取り替えを告白。そうではないかと思いつつ、はっきりと言われると困惑も。それを知った上でどうするのか問われる。逃げてもかまわないと言われるが、猫猫はこのまま関係を続けると決断。そして覚悟を持って月の君のもとへ。
猫猫が来ると連絡を受けてばあやはノリノリ。精力剤入りの食事に、ベッドルームに普段以上に香を焚き詰め、かなり月の君に引かれてしまうが。
そして猫猫と言えば、花街で初めて客を取るときの儀式を行い、避妊具と堕胎罪を大量に持ち込んで月の君の寝室に入っていく。

いやあ、実に平安ですね。
もっとも、最初の首つり事件、次巻以降に持ち越し。なんと皇室御落胤疑惑の人物が二人。それにからんだ事件らしい。どうなることやら。

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書評「薬屋のひとりごと 12」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2022/07/29
  • メディア: Kindle版


猫猫の首に刀が当てられた。
猫猫は異国語で「神よ、私たちをみていますか」とぼそっとつぶやいた。
首筋から血が流れるのを感じた。

またまた猫猫は当人の望むと望まずにかかわらず、国際問題を交えた相続問題に巻き込まれ、囚われの身となった。そしてその集団も追っ手に迫られ、遠い地に逃亡すれど追いつかれ、護衛は役目を放棄。遙かな地に幼子を連れたまま置いていかれることに。
追っ手がついに追いついた。捕まれば殺されることは必定。猫猫は自らの姿を彼らの前に現した。

前巻で事件は急転直下終わりを迎えたのだが、まだまだ後始末が残されていた。地域の顔となる後継者をどうするのか。猫猫には関係ない話なのだが、異国の政治問題がここにからみだし、ひょんなことから関わってしまった。おかげで逃亡せざるを得なくなる。
そして、9巻から登場のあの人の正体が明らかになる。判明したときには瀕死の重傷。必死で緊急手術を行う猫猫だった。

脇役にも背景がある。隠れた背景を裏設定と呼ぶが、堂々と脇役の裏設定を明らかにしてくる。前巻もそうだが、とんでもない人物相関図ができあがる。なので、今回から簡単な系図が付いてくることに。と言っても公式の系図であって、事実はまた異なるというのが複雑さをいっそうのものとしている。

そしてようやく帰国。猫猫と彼氏との関係も深くなって、普通に口づけしたりして。嫌がりも拒否もせず。周囲の誰もが、すでに関係を持っただろうと邪推している。そんな暇も時間もなかったのだが。


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書評「薬屋のひとりごと 11」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 11 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 11 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2021/04/30
  • メディア: Kindle版


5巻から続いていた第2章もクライマックス。西の都を収める領主代理の男は、民衆から慕われる領主を演じ続けていたが、本音は民衆を扇動して、ある目的のため隣国に戦争を仕掛けることであった。そのためにはすべてを自分の駒にしてしまう。大災害も自分の人気取りに利用。民衆側に立って政治を行う理想的な領主を演じ続けた。
彼の目的を知って止めようとしても逆利用されてしまい、戦争に踏み切るのは時間の問題。しかし、突然幕が下ろされた。
そして回想として語られる、17年前に起きた大量虐殺事件の全貌。そこで何が行われたのか。
5巻以降、多くの初登場人物が出てきたが、まさかこの人物がこういうことになっているとは。まあ、4巻で登場してきた人物も関わっているので、この段階からこの第2章の内容も踏まえていたのだろうが。

というわけで、作者はこの物語が謎解きのミステリーと言うことを忘れたようだ。
で、事件の幕は下りたが、事後処理がいろいろ残っていて、残務処理は次巻になる。

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書評「薬屋のひとりごと 10」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 10 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 10 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2021/01/29
  • メディア: Kindle版


猫猫は正気を失ったような状態で、両手を傷だらけにしながら、ひたすら猛毒の毒薬を作り続けた。そして物音に気づいて外に出ると、頭に強烈な衝撃を受けて倒れ込み、意識を失ってしまった・・・・

もうミステリーの謎解きなどどうでもよくなったのか、印象に残らない。一応謎はあるにはあるが。かなり政治的な社会派ドラマになってしまった。物語の舞台も前巻に引き続き、西の都、言ってみれば外国と変わらないような場所での出来事に終始している。姚も燕燕も出てこない。おやじも出てこない。まあ皇后は西の都の関係者だから最初と最後に登場はするけれど。

そして、筋肉馬鹿と不幸に魅入られた姫君のラブロマンスが挿入された。でも、帰ってくるのを待っていて下さい、って、フラグに聞こえてしまう。大丈夫なんだろうか。無事に帰ってきてくれるのを願うばかり。



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書評「薬屋のひとりごと 9 」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 9 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 9 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2020/02/28
  • メディア: Kindle版


帯に曰く「前巻ラストが話題に!」
そりゃそうでしょ。あんな終わり方をされたんじゃ。
でも、安心して下さい。自傷行為で傷ついた体を見よう見まねで応急処置しただけですから。痛みでそれ以上何も出来なかった。
猫猫はこのことから、外科治療もできるようになりたいと一念発起。しかしそれは魔女への道につながる禁断の道。覚悟があるのかとおやじに問い詰められながらも、二人の仲間とともに禁断の書「華佗の書」を手に入れる。仲間の二人、特に負けず嫌いのお嬢様は自立のために決意をするが、料理もしたことがないので外科治療などできるはずもなく、それでも必死で料理を克服しようと頑張る。

「華佗」といいうのは、三国志時代の実在の人物。世界で初めて麻酔術を開発した人として有名。しかし、三国志の英雄の一人、魏の国の王、曹操の頭痛が脳の病と判断して、切開手術が必要と進言したが、当人及び家臣に猛反対され、投獄されて亡くなる。
死ぬ直前に秘伝の書物を牢番に預けたが、とんでもない物を託された、として、牢番の妻がすべて焼却したために、秘伝の術は灰となって消えてしまった。
この物語、実在の話がけっこう多く挿入される。時代はいつなんだろうか。

猫猫以外の誰にも見せることができなくなった体を持つことになった月の君は、招かれて大編成で行くことになる西の都への旅にも猫猫を医官に紛れ込ませて連れて行くことに。なぜかヤブ医者も同行することに。しかし彼があるとき行方不明になったとき、彼が猫猫のおやじの身代わりに連れて行かれることの意味を知る。「上級医官で、長らく後宮の医官として活動し、猫猫と極めて親しい」誰かと勘違いしそうなキャラ。
第1巻から登場しているが、そこまで考えての登場だったのか。
ヤブ医者が行方知れずになった程度では落ち着いて捜索できるが、これがおやじだったら、どんなに取り乱していたことか。そのことに愕然とする猫猫であった。

でまた、物語は前半終了。続きは第10巻で、となるようだが。はたまた新しい奇妙なキャラが新登場。12巻で彼女の秘密が判明するらしい。楽しみにしておこう。



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書評「薬屋のひとりごと 8」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 8 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 8 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2019/03/07
  • メディア: Kindle版


ついに月の君が強硬手段に出た。
玉葉后が言った「猫猫にも責任の半分はあると思うわ」(なんでやねん!)
猫猫は逃げることもできない。
そして主上と后が帰った後、寝室に連れ込まれた。・・・・・えっ、これで今回終わり!?

今回も細々とした謎解きはあるけれど、メインは全国囲碁大会。
変人軍師が出した囲碁の本がベストセラーに。そして軍師主催の全国囲碁大会が開催されることに。なぜか月の君も大会場を提供することに。連勝後連勝者は軍師と対局できるという。そして噂では軍師に勝てば1つ願い事を聞いてもらえるらしい。何を考えてか月の君も参加。彼の願いと言えばおそらく。
しかし、指南役に指導を受けても、軍師に勝つには不可能と言われる。正常な状態では。そこで上に立つものとしてそれでいいのか、姑息な手段を選択する。
さてどうなった。

新登場が2人。月の君の元付き人高順の3人の子どものうち、未登場だった上の二人。しかし3人とも特殊な姉弟。末っ子は融通がきないが体力だけはとんでもなく、先に重傷を負いながら、もう復帰している。兄は虚弱体質ながら事務能力は抜群。そして一番上の姉は、男性優位社会にあって女性にしておくのがもったいない能力の持ち主で、月の君の睡眠不足を一気に解決、と同時に厄介者の暇人軍師の睡眠時間を一気に減らしてしまう。この物語、けっこう女性の力が強い。

しかし、今回は買い物に出かける以外に花街がどうなっているのか、まったく出てこない。薬屋は大丈夫なんだろうか、まあ完全に放棄したのか。王宮内上層部で猫猫は引っ張りだこ。とても解放してくれる雰囲気にはない。

で、月の君との関係、どうなってしまったのだろうか?気になる。


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書評「薬屋のひとりごと 7」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 7 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 7 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2018/04/27
  • メディア: Kindle版


ついに告白されました。「猫猫、おれはお前を妻にしたい」
扉の陰でばあやがグッジョブ、と指を立てていました。
ただまあ、問題山積みなので時間はかかるが。
そして、もう1つ残されている彼の秘密を、彼自身は知っているのだろうか。
そのことが一番の障害のはずなのに。

花街の薬屋で満足している猫猫に、官女試験を受けるように言ってきた人物がいる。
先の月の君の側近で今は皇帝の側近に戻った高順。以前後宮に戻る際、受験したが、
誰でも通るはずの試験に落ちて、周囲を呆れさせた過去があるが、今回は包囲網が凄い。月の君からの推薦状はもとより、皇后と皇帝から、3通の推薦状を携えてきて逃げ道が閉ざされた。国のトップ3からの直々の要請。猫猫でなくとも、なぜに!と
引いてしまう。しかも大金を持って監視役をつけての猛勉強を迫られる。
どうやら、西の国から亡命してきて後宮に入った女性を監視するのに、女性の医官助手が必要らしい。医官なら自由に出入りできるが、診察させてはくれないだろうから、信頼できる官女が必要になったとか。
店はどうすると思いきや、試験当日の帰りに、前回の旅で出会った薬に詳しく、就職口を求めていたが、疱瘡の跡がひどくて就職口が見つからない、とにかく明るい男と再会。彼を雇うことで無事問題解決。
試験は悠々合格しただけでなく、なんと首席合格。おかげで初日から妬まれて嫌がらせを受けることに。まあ慣れっこではあるが。
医局官女として5名の官女が選ばれるが、一人は自分こそ首席と思っていたが猫猫にその座を奪われて悔しい思いを持つ良家の娘の姚と、彼女の侍女であった燕燕、それに、仕事をやる気も無いくせに猫猫を見下して意地悪をする2名。しかし、老医官はあっさりとその2名をクビにした。言われた仕事を、こんなの仕事ではないとやらない者など医局には必要ないと。さらに、縁故採用は大嫌いだ、と言ってやってきた猫猫の養父をびびらせる。たえずつきまとう変人軍師と関係あることをすでに察知していた。

最初は距離を置いていた二人だったが、猫猫の能力と膨大な知識を目の前にして、だんだん打ち解けることに。他人の能力を認めることができるほどの性格は持ち合わせていた。

月の君の侍女として燕燕がスカウトされて姚と離ればなれに。二人に禁断症状が。
そして事件が起きて、燕燕は勝手に戻ってしまう。切っても切れない二人の関係にあきれるが、類は友を呼ぶというか、知識も能力も無駄なことは語らない性格も似たような同い年の猫猫と燕燕はいつしか親しくなっていく。何を考えているのか、底が知れない部分は要注意ではあるが。

ということで、今回のメインは、この新人二人との関係を中心において、西の国からやってきた女性と巫女をめぐる物語。そしてラストには衝撃の事実が待ち受けている。
しかし猫猫は事件の犯人の元に単身で乗り込んでいくケースが多い。無鉄砲としか言えない。たまたま犯人にそれ以上の事件を起こすつもりがない、半ば善意から来る犯行でもあったのが幸い。

ということで、主人公は再び王宮に戻ってきました。しかも王宮内を、必要とされるならどこへでも行くことが出来る資格を持って。
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書評「薬屋のひとりごと 6」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 6 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 6 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2018/04/27
  • メディア: Kindle版


前巻の続き。前巻が西の国へ向かう旅だったので、今回は、帰り道、そして帰ってきて起きた事件。
大きな内容は2つ。
1つは、従兄に連れられて、従兄の父親が今居る田舎に向かう。ということは、猫猫の実の祖父母もいるのだが、なんと、正気を無くした変人軍師が捕らわれていた。
家の実権を取り戻そうとする祖父の陰謀ではあるが、祖父母以外の家族は誰も権力に執着していない。なぜ変人軍師が居るのか。どうやら、大借金をして身請けした余命少ない妓女が息を引き取ったようだ。猫猫を産んだ女ではあるが、なんの感情もわかない。

もう1つは、不幸を一身に背負った年若い王妃の不幸話。
どこまでもどこまでも不幸続きで、白き魔女に魅入られて、とうとう落ちるところまで落ちて、塔の上から落ちた。逆に言えばもうこれ以上落ちることはないので、後はより良い未来を信じるのみ。

そして猫猫は再び花街に戻った。
そんなわけで、猫猫は本人が望むと望まずにかかわらず、はからずも5人上級妃と個人的関わりを持つことに。

伝書鳩がキーワードになっているが、そううまく計画が運ぶのかやや疑問。

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