ジブリは嫌いだ（３） トトロはましかな

お子様に大人気の「となりのトトロ」。これは元々はおばあさんが孫に昔話をするところから始まって、景色が現代から昔へ変化していって物語が始まるというようになっていたのだが、時間の関係で削られてしまったとか。もったいない、そういうオープニングを見てみたかった。

子どもも最初はサツキとメイのちょうど中間くらいの女の子一人だけだったのが、トトロと出会う場面を２つ思いついて、欲張って両方とも使ってしまったというのが実際。これってけっこう蛇足になってしまうんだよね。

どう考えても不思議なのは、夜中に二人が空中散歩するところ。二人とも素手でトトロにしがみついているんだよね、いつ墜落しても不思議じゃない。おそらくジブリには高所恐怖症の人はいないのだと思う。ナウシカのような乗り物やラピュタのような場合にはありえる状況でも、トトロにしがみついて（おまけに回転していたよな）空中散歩して、景色は見えたのだろうか、あの姿勢ではかなり無理がある。東京フレンドパークのようにくっつく材質があったとしても引きはがすのは困難だったろう。

童話にケチつけるのもちょっとなんだが、でもある程度のリアリティーがないものは引いてしまう。

もう一つどうしてもけちをつけたくなるのが、バス停でお父さんを待て居る場面。バスの時間くらい後何時間後にバスが来るのか判ると思う。雨も降っている夜中なんだから、一度出直すか、おばあさんの家で雨宿りさせてもらうか、何らかの方法はあったはず。それに気がつかない年齢でもないと思うのに、トトロに会わせる都合だけでこんな無理な演出をしてしまうことに理不尽さを覚えて仕方がない。

まあ全般的には、音楽も含めて合格点なんだけれども。