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「ハリーポッターと呪いの子」ネタバレ第2部第4幕 [書評・映画評]


Harry Potter and the Cursed Child - Parts One & Two (Special Rehearsal Edition): Parts I & II: The Official Script Book of the Original West End Production

Harry Potter and the Cursed Child - Parts One & Two (Special Rehearsal Edition): Parts I & II: The Official Script Book of the Original West End Production

  • 作者: J. K. Rowling
  • 出版社/メーカー: Little, Brown
  • 発売日: 2016/07/31
  • メディア: ハードカバー


以下本文です。一応色編集で文章を隠しますが、
マウスオーバーすると見えます。

ハリーたちは有力者を集めての緊急大会議を開いた。檀上で ハリーとハーマイオニーが経過を説明する。アルバスと スコルピアスが体験してきたこと、そして今二人が行方不明と なり、そそのかしたと思われるデルフィという女性が、実は ヴォルデモートの娘で、ヴォルデモートの復活を企んでいる ことなど。 ついでにクディイッチ競技場でクレイグ・ボーカーが遺体で 発見されたことも報告された。 マクゴガナルからハーマイオニーの時間航行器管理責任を 問う声があがる。 何も言えないハーマオニーに替わってハリーが、そういう 使われ方をすることは誰も想定出来なかったし、自分の息子が 渡した可能性が有り、責任は自分にあると。ジニーが壇上に 上がり、息子が渡したかもしれないけれど、奪われた可能性も あるという。 そしてドラコが壇上に上がり、二人に責任があるというのなら、 私にも責任がある、と言ってハーマイオニー擁護についたので、 先の会議ではハリーたちに反発をしていたドラコまでもが ハリー側に付いたのを見て、会場一同は驚く。 ロンは詳しい事情は知らない部外者の立場で、自分の子どもも 一切関わってはいないけれど、自分たちにも責任はあると 続ける。 ハリーがまとめる。 自分たちは逃れられないし、過去を変えられるとどうなる のかはよく知っていると。とにかく今は待つしか無い。 デルフィが成功したら? その時は今ここにいるみんなは消えてしまっているのだから、 まだ間に合う。 一方アルバスとスコルピアスは駅にいた。マグルの駅員に 尋ねればいいんだが、空を飛ぶ魔女を見ましたか、とか どうやって聞けばいいんだろうかとか悩んでいた。すると、 ハグリッド並のなまりのきつい駅員が近づいて来て、列車に 乗り遅れたのかと聞いてきた。そして時刻表を指さすが、 そこにアルバスは気づいた。今日の日付が出ている! 1981年10月30日。ハローウィンの前日。どうして こんな日にデルフィが来たのか? それは僕の祖父母が亡くなった日だ! ヴォルデモートがハリーを殺しにやって来た日だ。殺すのに 失敗したから手助けに来たに違いない。二人はゴドリックス・ ハローに向かった。 魔法省で手をこまねいているハリーの元にドラコがやってきた。 スコルピアスの話では別の世界では自分がこの部屋の住人 らしいから自由に入ってもいいんだよな。ひょっとしたら もうすぐそうなるかもしれないし。と軽口をたたく。 今日来たのは商売の話があるんだが、と。 魔法省がセオドア・ノットから時間航行器を取り上げた時、 彼ははたしてそれ一つしか持っていなかったのか?5分しか 持たないなんて、試作品じゃなかったのか。闇魔法で取引 するにはそんな物を買うはずがない。1時間以上さらには 何年でも使える本物があるはずだ。父親ルシフスは誰も 持っていないような闇魔法道具をコレクションしていたから、 本物しか集めていなかった。ひょっとしたらノットは父に 売りつけるために時間航行器を作ったのではないか。 ルシウスはそれを使ったのか? いいや、父は集めるためだけでたぶん使わなかった。父は ヴォルデモートのいない世界の方をむしろ望んでいた。 そしておそらくそいつは父のために作られたのだ。そう言って ドラコはポケットから本物の時間航行器を取り出した。 これで5分間問題は解決した。 一度だけならハーマイオニーも目をつぶってくれるだろうが、 二度三度と使うと間違いなくアズガバン送りだろうな。 とハリーが言うと、いや、自分がこれを持っていることを 世間が知ると、嫌な噂が再燃するのが恐い。 スコルピアスの出生のことか? そしてドラコはスコルピアス出生の話を始めた。 噂ではマルフォイ家に子どもは作れない呪いがかけられて いると言うがそんなことはなく、自分には子ども作ることは できた。しかしアストリアは体が弱く、子どもを作るのは 体力的に難しかった。 ルシウスはマルフォイの血筋が絶えることを嫌っていたが、 自分はそんなことには執着はしていなかった。でも アストリアは血筋のためではなく、マルフォイ家のためでも なく、ただただ純粋に自分たちの子どもが欲しかったと。 そうして無理をしてまで生まれたのがスコルピアスであって、 彼が生まれたその日は、自分の生涯の中で一番嬉しい日だった。 ただ無理をしたことで体調を悪くしてしまい、外には 出ないでしばらくは3人で隠れ暮らすことになった。それで あの例の噂が始まったのだ。 そんなことがあったなんて、知らなかった。とハリーは答える。 アストリアは自分が長く生きられないことをわかっていた。 だから自分が亡くなったら、私、ドラコ・マルフォイが 独りぼっちにならないように、早く別の人を見つけるように 言っていた。 私はいつも逃げていた。過去から目を背けて、世間の 噂話から息子を隠すようにしてきた。でも、そうすることが さらに悪くしていることにようやく気がついた。 愛は盲目と言うことか。自分たちは彼等を愛している からと言って、彼等の願うことじゃなく、自分の願うように しむけてきたんだな。 自分たちこそ過去を書き換えて、新しい輝く現在を手に 入れないといけないんだな。 ハリーは初めてドラコに対して友情のような思いに 包まれるのだった。 でも、どうやって彼等を探し出せばいいんだろ? アルバスとスコルピアスはゴドリックス・ハローに やってきていた。 アルバスも来るのは初めてだった。ハリーから何度も 誘われてはいたが嫌がってこなかったのだ。 確か赤ん坊のハリーと両親の銅像があって・・・銅像?・・・ この時代、あるわけないよな。 教会があって、魔法史を書いたバチルダの家があって。 で、とうとう祖父母の家を見つけた。3人が家に居る。 でもどうすればいいんだろ。彼等に知らせるわけには いかない。 一番いい方法は現代にいるハリーに、今自分たちが ここにいることを知らせることなんだが。 悩む彼等の目の前を赤ん坊のハリーを連れた両親 (アルバスの祖父母)が通り過ぎる。そして寒いだろうと ハリーにブランケットをかける。 ブランケット! そう、あのブランケットはハリーがアルバスに渡した物。 40年の時を越えて現代にある。アルバスは思い出した。 怒りにまかせて惚れ薬をぶっかけたこと。ハリーはいつも この老親が殺された日にブランケットを触っていたらしい。 だったら、40年後の今日この日に触れるかもしれない。 惚れ薬の成分には、ある別の物質が混じると小さな爆発を 起こすことがわかっていた。その物質ならたぶんバチルダが 持っているはずだ。そこにメッセージを残せば。惚れ薬を ぶちまけたことで初めて薬が反応して、爆発からでしか 現れないメッセージが出て来るのではないか。。 二人はバチルダの家に急ぎ、都合良く杖と薬品を見つけ出した。 ハリーは途方に暮れたままジニーと二人アルバスの部屋に いた。アルバスが今どんな気持ちでいるのだろうか。ジニーは 自分の体験を語った。トム・リドルにだまされて秘密の部屋を 開けてしまった時、目覚めてから自分がとんでもないことを してしまったことに怯えてしまっていたこと。 ハリーがなにげなくあのブランケットを触った時、惚れ薬との 効果で出来た穴の中にメッセージを見つけた。 お父さん、助けて!1981・10・30ゴドリックハロー! 何度も語りかけて来る声にハリーはすべてを理解した。賢い 息子は今日のこの特別の日に惚れ薬がかからないと現れない メッセージを伝えたのだった。 急いでドラコとハーマイオニーに連絡を取り、一行は ゴドリックス・ハローに向かった。 ハーマイオニーがここに来るのは何年ぶりだろうか。 22年前の時が思い起こされた。5人はすぐに時間移動。 ほどなくアルバスとスコルピアスに合流できた。メッセージが 伝わったことに喜ぶ二人だが、やらなければならないことは これからだ。 どうすればデルフィを誘い出せるのか。アルバスが一つの庵を 提案する。ポリジュースでヴォルデモートに変身すれば どうだろう。しかし必要な材料がそろわないので無理だが、 変身魔法で誰かがなりすませればどうだろう。 ロンが自分がやると言うがただちに却下。闇の世界に詳しい 自分はとドラコが名乗り出る。アルバスやスコルピアスの 立候補は即座に却下。ハーマイオニーは今回の責任は 自分にあるからと名乗りを上げる。 彼等の発言にジニーは、あんたたち正気なの?と問いかける。 ヴォルデモートの声が頭の中ひびく感覚がどれだけ気持ち 悪いかみんな知らないでしょ、私は知ってる。もう二度と あんな感覚味わいたくないと。 それならば自分しかいないとハリーが言った。自分なら これまでずっと彼の声を頭の中で聞き続けていたから 慣れていると。みんなは賛成できないと声をそろえて 反対するが、おそらく彼女は蛇語で語りかけるだろう。 変身したのをばれないで信じさせられなければ失敗する から、パーセルトングを使える自分でなければ無理だと。 結局ハリーがヴォルデモートに変身し、デルフィを油断 させてみんなが一斉に呪文を唱えて捕まえることにする。 待っている間にジニーは一つの思いにとらわれていた。 はたしてデルフィはヴォルデモートの手伝いに来るの だろうか?もしハリーを自分の手で殺すために来たの なら、どうして彼女は今、何もしないでいるのだろうか。 赤ん坊を殺すだけならいつでもやれる。彼女は何を 待っているんだろう? ハリーにかけた呪文が跳ね返ってヴォルデモートを 消し去ったのなら、逆にヴォルデモートに何もさせない ようにするのではないかと。 そうすればヴォルデモートは消滅しないですむのだ。 デルフィは父親に会うために待っているのではないか。 ヴォルデモートにハリー殺害を辞めさせれば彼は 消滅しないで済み、闇の世界の力は大きくなったままで 最強ではないとしても十分満足できるのでは。 デルフィはヴォルデモートを止めるためにこの日・ その時間にやってくるのだ。その考えが正しいとみんな 理解した。 変身魔法をかけ、ハリーが変身して外で待つ。みんなが 窓から見ているが、ジニーだけは離れた場所にいた。 アルバスが母親に付いた。愛する人がもっとも憎む姿で いるのを見るのは耐えられないと。 アルバスはデルフィが好きだったと言った。僕には 優しくしてくれた。でもそれはアルバスを捕まえるために 張り巡らせた蜘蛛の網だったとジニーが言う。 やがてデルフィが現れた。ハーマイオニーがみんなに 所定の位置に付くように指示をする。 まさか自分がハーマイオニー・グレンジャーの指示に従う ようになるとはね、とドラコが言うのでハーマイオニーが 振り向くと、ドラコはニヤッと笑って、それもまた少し ワクワクする気分だなと答えて位置に付く。 ヴォルデモートに変身したハリーがゆっくりと教会に 入ってくる。デルフィがついてくる。お前など知らないと いう、彼に、彼女は自分が未来から来たヴォルデモートの 子どもだと訴えかける。母親はベラトリックス・ レストレンジで、あのハリーたちが閉じ込められた マルフォイ館で生まれたのだと。アズガバンから出た ベラトリックスの夫から初めて自分の出生の秘密を聞いたと。 驚くハリーだがまだまだ慎重に、確かに自分がよく知っている ベラトリックスの雰囲気はあるが、証拠はあるのかと続けると やはり蛇語で話しかける。そしてさらにはヴォルデモートしか できない箒なしで空中に浮かんで見せた。 驚く話ばかりで時間が経ち、ハリーの変身がしだいに解けて いく。見破られないように気をつけながら、デルフィの 提案を受け入れるふりをしてチャンスを待つが、デルフィは 突然ドアを閉めて封印の魔法をかけた。ついに正体がばれた のだ。ハリーがここにいるということは、仲間もいるに 違いない。外からハーマイオニーたちの叫び声がした。 ドアが中からロックされて入れない。ハリーは一人で デルフィと戦うこととなったが、ハリーの魔法はことごとく かわされる。デルフィにしっかり研究され尽くし、デルフィの 呪文の方が上をいっていた。ハリーは床に転がされる。そして 死の呪文が出ようとした時に床の換気口からアルバスが飛び出す。 驚くデルフィだが、面倒くさいとばかりに二人同時に倒そうと するが、ハリーは雷光を呼び出して防御しながら、こっそりと ドアのロックに傷を付けていった。 ハリーは答える。自分が勝ったのは、自分が強かったのじゃなく、 仲間と一緒に闘ったから勝てたのだと。 その瞬間、アルバスが呪文を唱え、ドアのロックが解除された。 みんなが一斉に現れて一斉攻撃にデルフィはとうとう逃げられずに つかまってしまった。 デルフィから目を離さずにハリーはジニーに、アルバスは 大丈夫かと問う。自分はやめろと言ったのに、一番小さい アルバスしか換気口の通路は通れないから行ったという。 自分はただ父親似会いたかっただけだとデルフィは言う。 20数年間孤児のままで、孤児である状態から抜け出すことが とうとう最後までできなかった。父親に会わせてくれと 懇願するデルフィだが、未来から来た自分たちが接触することは また歴史をゆがめることになるので拒否する。ならば殺して くれと言うデルフィだが、それもハリーは拒否をする。 アルバスはどうしてと父に問う。こいつは人殺しなんだよと。 しかしハリーは自分たちは人殺しじゃないんだとさとす。 だったら自分の記憶を消してくれ、自分が何者だったのか わからなくしてくれと言うデルフィだが、あなたは元の世界に 戻って、母親が居るアズガバンに入ってもらうとハーマイオニーが 答える。 その時、ハリーの家から叫び声がした。あの時がやってきた。 窓に映る影は初めて見るハリーの母親リリーの姿だった。 辛い思いを耐えながら事件の目撃者になりきる7人だった。 すべてが終わったホグワーツで、アルバスと スコルピアスは興奮して走り込んで教室に入った。 僕ががあんなことするなんて信じられない。 僕も君がこんなことするなんて信じられないよ。 スコルピアスはローズに、話があるんだ。ローズは 私はないわよ。と答え返す。でもしつこく話しかける。 僕はドングリを植えるんだ。これが成長する頃には 結婚できるかな、って。 君はロマンチストなんだね。 ああ、確かにそうさ。誰も相手にしないかもしれないけれど、 あの闇の世界にいたときには、ポリー・チャップマンに パーティーに誘われたんだぞ。。 君は別の世界では別の子とつきあったりしてるのかい? まあローズがいない世界では別の子につきまとわれることも あるだろうし。ポリーはそれなりに興味ある子だけど、 ローズはローズさ。 そんなこと言ってたらローズに嫌われるぞ。 嫌われるのはいつものことだから。でも、僕が尋ねた時の 彼女の目を見たかい?嫌ってるような目じゃなかったよ。 哀れんでるというか。 哀れまれてていいのかい? 哀れみから勇往が始まるんだ。でいつか恋に変わって いくんだよ。 しかし、僕の方が先に彼女ができると思ってたんだが意外だな。 どうだろう、あのくすんだ瞳の新しい魔法薬学の先生は? ちょっと年上だけど。 僕はもう年上の女性はコリゴリだね。 まあ大丈夫だよ、ローズとつきあえるようになるのはまだまだ 先の話だろうから、それまでには君の方に彼女ができるだろう。 そんな時、階下をローズが通りかかって声をかけてきた。 そしてスコルピアスに向かって、あんたとはどうやら 見えない糸でつながっている腐れ縁みたいね。 その言葉は良い意味で考えてもいいのかな? ええいいわよ。「スコルピオン・キング」君 アルバスはスコルピアスをこづいた。やったじゃん。 君の言うとおり、哀れみから始まるんだな。 さあ、これからクディイッチ頑張るぞ。 クディイッチは嫌いじゃなかったのか? 人間は変わる物さ。これからハハッフルパフとの試合が あるんだけど、一緒に見に行かないか? うーん、これからお父さんと約束があるんだ。 へえ?魔法省で忙しいのに時間を作ったんだ。 一緒に散歩をしたいんだって。それに見せたい物があるし、 分けたい物があるとか。なんか絆を深める物みたい なんだけど。とにかく行ってくるよ。 スコルピアスはいきなりアルバスにハグする。 何だよ。もうやらないって言ってたのに。 うん、ニューバージョンを考えないとね。 だったらローズに考えてもらえよ。 はは、そうだね。じゃあ夕飯まで。 アルバスはハリーに誘われて散歩する。 いろいろあった。嫌なことあったし、いいことも あったし。ほとほと困ったよ。 でも、いろいろ学べた。お父さんの両親を見れたよ。 少しだけどね。赤ん坊のお父さんは楽しそうだった。 お父さんは自分の両親のことが本当に好きだったん だって思った。もちろん僕もリリーもジェームスも そうだと思う。 ハリーは少し考え込んだ。 私はヴォルデモートとは縁が切れたと思ってたが 傷が痛み出し、何度も夢に現れだして、ついには 蛇語まで思い出して、離れられない物なんだなと ようやく気がついた。ヴォルデモートが亡くなったのは はるか昔のことなのに、額の傷が残っただけでなく、 心の中にも残っていたんだと、40歳にもなって わかったんだ。心の傷って、いつまでも残る物なんだって。 いろいろすまなかったな。謝って許されることじゃないし、 忘れてくれとは言わない。でも乗り越えていきたい。 これから努力していい父親似なっていきたい。 そんなこと言わなくてもいいよ。 私は恐かったんだ。いろんなことが恐かった。闇の中に いることが。 ハリーポッターにも恐い物があるの? ああ、今でも狭いところは恐いし、それにこれは誰にも 言ったことがないんだが、実はハトが苦手なんだ。 何それ?ハト? 不機嫌で、いつもお腹を減らしていて、汚くて、フンを 落としてくるし。とにかくいろいろ恐い物はあるんだ。 人は父の背中を見て良きにしろ悪しきにしろ学んでいく。 今は何もないかもしれないけれど、これからいろんなことを 学んでいくつもりだ。いい父親になるために、 僕も言い息子になるよう頑張ってみる。僕はジェームズや お父さんのようにはなれないけれど。 ジェームズは私には似てないよ。 そう? 彼は何でもやりこなしていくけれど、私の小さい時は毎日が 格闘だった。 僕もそう。ということは似てるのかな? いや、お前はむしろお母さん似だ。勇敢で、荒々しくて 滑稽で。それを伸ばせば立派な息子になると思う。 でももう少しで世界をぶっ壊してたよ。 デルフィはずっと闇の中にいた。お前が光の中に導き 出したんだ。そして私たちを呼び寄せて世界を守り抜いた。 でもそれでよかったんだろうか? それは私がいつも思ってることと同じだよ。 でも、あいつを捕まえた時、無性に殺したかった。 それはクレイグが殺されるのを見たからだろ。 怒るのも無理はない。でも結局は殺さなかったし。 そういう思いが組み分け帽子が僕をスリザリンに入れた 理由なのかな? 頭の中のことはわからない。でも心の中ならしっかり わかる。それに組み分けなんて単に分けているだけで どこに入ろうと立派な魔法使いにはなれるんだ。 でも僕は魔法使いよりハトレースの方がいいな。 お父さん、ところでどうしてこんな所に来たの? ここは私がいつも来ている場所なんだ。 ここは墓地でしょ。 ああ。セドリックのお墓がある。お前の目の前で死んだ クレイグ・ボーカーのことをよく知ってるか? ううん、何も。 私もセドリックのことをほとんど知らない。彼がもし 生きていたらクディイッチの選手になっただろうか、 それとも役人になっていたのか。でもその未来は奪われた。 父親エイモスの思いは正しい。だからここに来るんだ。 すまなかったと言いに。 いいことだと思う。 今日もいい一日になるかな。 二人は肩を寄り添わせ、シルエットが一つに溶け込んだ。

おしまい




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