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書評「薬屋のひとりごと 13」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 13 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 13 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2023/02/25
  • メディア: Kindle版


まず、本の薄さにびっくり。
そりゃ、生死の境目を乗り越えて大冒険したあと、やっと戻って来れたのだから、実に平安な日々が続いて、ようやく落ち着いてきた。もっとも溜まっている仕事は多いが。首つり死体があったとしても。
今回は恋バナがメイン。あの嫌われて当然の猫猫の義兄の羅半をめぐって、使用人と猫猫の同僚の姚お嬢様が取り合うという不思議な展開。
羅半兄の本名が判明。西の都で雇ったよくできる少年が同姓同名だったことから、間違えて少年を連れ帰ってきたとか。ということで本名発覚。

判明と言えば謎の女性雀さんも、本当の雇い主が判明。猫猫の目の前で本人と雇い主が事実と認める。しかし、雀さんがあのひとたちと母を同じくする「きょうだい」だったとは。長男と親しかったけれど、相手は知っているのかどうか。人物紹介欄、大人世代の年齢は不明なのであいまいに表現しているが、若者はみんな年齢が書かれているのに、雀さんだけは年齢を書いていない。あの人とあの人の間に生まれていることになっているので、類推は出来るのだが。
そういえば、前巻で猫猫とともに修羅場をくぐり抜けた少女、小紅は雀さんと血のつながった姪になるんですかね。道理で肝が据わっているはずだ。

とうとう猫猫に、月の君の実の母親が赤ちゃん取り替えを告白。そうではないかと思いつつ、はっきりと言われると困惑も。それを知った上でどうするのか問われる。逃げてもかまわないと言われるが、猫猫はこのまま関係を続けると決断。そして覚悟を持って月の君のもとへ。
猫猫が来ると連絡を受けてばあやはノリノリ。精力剤入りの食事に、ベッドルームに普段以上に香を焚き詰め、かなり月の君に引かれてしまうが。
そして猫猫と言えば、花街で初めて客を取るときの儀式を行い、避妊具と堕胎罪を大量に持ち込んで月の君の寝室に入っていく。

いやあ、実に平安ですね。
もっとも、最初の首つり事件、次巻以降に持ち越し。なんと皇室御落胤疑惑の人物が二人。それにからんだ事件らしい。どうなることやら。

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