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書評「薬屋のひとりごと 12」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 12 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2022/07/29
  • メディア: Kindle版


猫猫の首に刀が当てられた。
猫猫は異国語で「神よ、私たちをみていますか」とぼそっとつぶやいた。
首筋から血が流れるのを感じた。

またまた猫猫は当人の望むと望まずにかかわらず、国際問題を交えた相続問題に巻き込まれ、囚われの身となった。そしてその集団も追っ手に迫られ、遠い地に逃亡すれど追いつかれ、護衛は役目を放棄。遙かな地に幼子を連れたまま置いていかれることに。
追っ手がついに追いついた。捕まれば殺されることは必定。猫猫は自らの姿を彼らの前に現した。

前巻で事件は急転直下終わりを迎えたのだが、まだまだ後始末が残されていた。地域の顔となる後継者をどうするのか。猫猫には関係ない話なのだが、異国の政治問題がここにからみだし、ひょんなことから関わってしまった。おかげで逃亡せざるを得なくなる。
そして、9巻から登場のあの人の正体が明らかになる。判明したときには瀕死の重傷。必死で緊急手術を行う猫猫だった。

脇役にも背景がある。隠れた背景を裏設定と呼ぶが、堂々と脇役の裏設定を明らかにしてくる。前巻もそうだが、とんでもない人物相関図ができあがる。なので、今回から簡単な系図が付いてくることに。と言っても公式の系図であって、事実はまた異なるというのが複雑さをいっそうのものとしている。

そしてようやく帰国。猫猫と彼氏との関係も深くなって、普通に口づけしたりして。嫌がりも拒否もせず。周囲の誰もが、すでに関係を持っただろうと邪推している。そんな暇も時間もなかったのだが。


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