映画「キングダム」

７つの国が争いを続ける古代中国春秋戦国時代を舞台にした大河コミックの実写版。
戦災孤児の漂は同じ境遇の信とともに、奴隷生活から抜け出す唯一の道、武将となって将来は大将軍になる夢を描いて剣術の業を磨いていた。
ある日、一人の将軍に見いだされ、漂一人王宮に連れられていくが、自分そっくりの秦王に会い、万一の時の替え玉として連れられたことを率直に打ち明けられる。こんなチャンスは天が与えた唯一の機会と、二つ返事で王の身代わりとして生きる道を選んだ漂だったが、将軍の不安は的中。王の腹違いの弟の反乱で王宮を脱出することに。追っ手に迫られる中、漂は身代わりとして敵を引きつけ、王や将軍を逃すことに成功するも、瀕死の重傷を負い、信のもとにたどり着き、詳しい話は出来ずにある場所まで行くように指示をして絶命する。
指示された場所では漂そっくりの秦王が信の到着を待っていた。すべてを理解した信は、漂が果たせなかった夢を一緒に実現する道を選ぶことに。

しょせんマンガである。
なにしろたった５０人で何万人のいる宮殿で戦いを仕掛け、怪我を負いながらも誰一人死なずに王宮奪還するんだから。
物語は秦の始皇帝が中国統一する過程を描いているのだが、マンガにあるような反乱はなかったし、始皇帝は誰一人信頼を置かない冷酷な人物で、結果一代で秦を滅ぼすことになるのだが。

まあ、中国正史を知らない人には面白いドラマだろうとは思う。
出演者もイメージぴったりなんだろうし。主役の山﨑賢人に吉沢亮に、橋本環奈って、別の映画で共演していたみたいだが。ジャニーズ系やEXILE系を使わないと、どうしても出演者が限られてしまうのが現代の映画界の欠点だろう。若い女の子ならいっぱい育っているのだが。
もう若くはないけれど、長澤まさみが好演で評価が高い。コメディーからシリアスドラマからアクションまでなんでもこなすのはすごいのひと言。
しかし映画の中でのこの役柄にどれだけ意味があったのか。原作を知らないからｲいろ突っ込みどころ満載ではあるが。