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ハリーポッター大事典Ⅱ [書評・映画評]


ハリー・ポッター大事典II ~1巻から7巻を読むために~

ハリー・ポッター大事典II ~1巻から7巻を読むために~

  • 作者: 寺島 久美子
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2008/04/15
  • メディア: 単行本

究極のハリーポッター大事典が刊行されました。
著者は、ハリーポッター・ファンサイトでは国内最大の「ポッターマニア」を運営されている方で、その情報量ははんぱではない。ほとんどすべての情報が書かれてあると言っても過言ではない。
「Ⅱ」ということで、今回は全7巻すべての語句が網羅されている。
もっとも、まだ7巻の邦訳が未発売なので、ネタバレにならないために章を分けて、1~6巻までをアイウエオ順にまとめた事典と、それとは章を分けて7巻だけを章ごとに進出語句を拾って解説している。ただし、1~6巻までに出てきた語句で、7巻で詳しくなったもの、たとえば人名で7巻でフルネームが書かれているものは注釈付きで書かれている。これくらいならネタバレにならないということだが。
逆に言えば、6巻までで謎だった事柄で7巻で明らかになったことは後半の章で明らかにしてもよさそうだが、極力そういったことは避けている。翻訳権を持つ静山社に配慮してのことだが。もっとも、7巻については原書を読んだ人にはよくわかるが、読んでない人にはぴんとこないことも多いし、時には人物などの紹介で詳しく書かれているのでけっこうネタバレになる部分もあったりする。たとえば、トップシークレットの一つである「銀の牝鹿」についても詳しすぎて思いっきりネタバレしているし、某主要人物が序盤で大怪我するのだが、語句の説明の中で誰がどうなるのかはっきり書いてしまったり。そんなこともあるのでこの7巻の事典についてはストーリーを知ってから見た方がいいだろう。ストーリーのネタバレサイト(笑)もあるし。

若干おかしな点としては、ハリーの母親リリーの姉妹の年齢順が違っていて、7巻ではあきらかにリリーが年下でペチュニアが姉と表記されているにも関わらず、この事典では関連する項目すべてでリリーの方が姉と記されていること。これは原作自体が巻によって食い違いが出ていることが原因なのだが、7巻ではっきりと書かれているから(この年齢順でないとストーリーにおかしなことが起きる)そうすべきなのに。その他、急いで作ったためか校正ミスもあったり。

翻訳権が静山社にあるので、日本語名称はそれに従ってはいるけれど、7巻はまだ出ていないこともあって、そこでは自由がきくのか、たとえば分霊箱と訳されている部分もあれは「箱」ではおかしいだろうということもあって、ホークラックスという表記が多い。けっこうなこと。それと、僕が主張しているように「死の秘宝」というタイトルだが、中で出てくる「死」という存在ではわからないから「死(神)」とかっこつきで表記したり。

とにかく事典としては完璧で、人名地名、呪文などでオリジナルの言葉がどういう出典から来ているのかなども詳しく、こんな単語あったのかとか、こんなストーリーあったのかはっきり覚えていない(読み込めていない)ところまで詳しい。この事典を持ちながらもう一度読み返してみたくなるほど。
ハリーポッターファンなら絶対に持っておきたい本である。

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