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映画「桜、ふたたびの加奈子」 [書評・映画評]

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小学校の入学式の日に校門前で一人娘の加奈子が交通事故で亡くなった。
悲しみから立ち直れない母親の容子は心を閉じてしまうが、ある夜、加奈子が
可愛がっていた犬のジロが突然家を飛び出し、消息不明になる。
ジロを追いかけて、まるで導かれるように小学校で、シングルマザーを
決意している女子高校生の正美と、彼女の相談相手であり、小学校時代の担任の
女教師と出会う。偶然にも加奈子の担任になるはずだった教師だった。

その日から不思議な関係が始まる。容子は、生まれる子供が加奈子の生まれ変わり
だと信じていた。
しかし、2歳に成長した夏月と名付けられた子どもは、嗜好品などは加奈子とは
まるで違っていた。それでも父子家庭に育ち、育児に悩んでいる正美のためにも
なると思って養子縁組の話を持ち出すが、妊娠中は受け入れがたかった正美の
父親からきっぱりと拒絶され、正美も子どもの手を一生離さないと告げられる。

妊娠中に知り合い、正美のことを陰になり日向になり支えてくれていた後輩の
男子と三人で新しい家庭を作っていくことを正美も決心していた。

それぞれが前向きに生きていくことを決めたとき、奇跡の再会は思いも寄らない
形で実現した。

物語は、葬式の日から始まり、初七日、四十九日、一周忌、三回忌、そして
没後四年目の春と続き、ラストはいきなり十三回忌に飛ぶ。暗く始まった
物語は後半にかけて柔らかい落ち着いた物語となり、最後はこれでよかったと
思える場面で終わっていく。

衝撃なのは、まさにラストのラストで、誰も知らないところでこんな出来事が
あったのだと知らされる。そういえば、伏線がいくつも張られていた。

たぶん原作はもう少し詳しいのだろうがまあいいか。

女子高校生役の福田真由子を知ったのは、「日本沈没」だったと思う。
それからTV「ちびまる子ちゃん」のお姉さんを経て、いくつもドラマを
見てきて、こういう重要な役までこなしているのを見るのが嬉しい。

彼女の後輩役のジャニーズの男の子、実際には1歳上らしいけれど、
本当に高校生かと思う位なのに、後半はしっかりした若者になって、
存在感があってよかった。この若い二人が現実の主役かもしれない。
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