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映画「ひぐらしのなく頃に誓」 [書評・映画評]

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1年前に公開された映画の続編。「続編」というのは普通は続きになるのだが、これに限っては単純な続きにはならない。

1年前に見に行ったときには、そういう題名のゲームがあることは娘の情報から知ってはいたが、映画を見て初めて内容を知った。ちなみに、そういうように本編の小説なりコミックが原作の映画で、映画を見るまで知らなかったのはハリーポッターやデスノートなどいろいろある。映画を見てわけわかめだったのがその後に本編をしっかりすべて読んでやたら詳しくなったり。

「ひぐらし」も映画が初めてでまったく意味不明だったのが、パンフレットの特別版で内容すべて読んで、その後しっかりはまりまくる。
娘から借りたゲーム「出題編」4部、「解答編」4部、それにエピローグをすべてやりつくし、アンソロジーを除いたコミックを娘がすべて持っているのを読み、一般公募の外伝も読み尽くし、プレステ版のゲームやDS版も持っている(まだやれていないが)。ちなみに、娘はまだゲームをやり終えていなくて途中で止まっているとか。
この1年でしっかりひぐらしに詳しくなってしまった。

前作が第一部にあたる「鬼隠し編」(一部「綿流し編」を含む)を映画化したのだが、今回はその直接の解答編にあたる「罪滅ぼし編」が中心。尺の都合で省いた以外はほとんど原作通り。映画の世界では詩音がいない世界なので、そこに関わる部分がしっかり省略されているが。その替わりに前作にも出ていた喫茶店の謎の少女が今回も出ていたり。
原作では、こんな馬鹿な説を大の大人が誰が信じるのかと思われるくらい振り回されているのだが、さすがに映画ではそういう馬鹿なことはしなかった。疑心暗鬼の少女が信じ込むのは仕方がないが。
ラストは映画独自の映像だとあったが、原作通りの終わり方だと思う。これは解決編とは言ってもまだまだ途中の物語なのだからこういう終わりでもいいかも。
ちなみに、原作ではまだ第1編では隠した設定がいっぱいというか、実は作者は設定を少しも考えていてなくて、プレイヤーの反応で設定を後から付け加えて固めていったのではないかと思われる節がいっぱい。(キャラの一人が双子だったというのは作者の元々の設定にはなかったと本人が語っているし)

原作では中心人物5人は小学生と中学生なのだが、映画では中学生と高校生になっているのでその部分ストーリー展開で合わない部分がいろいろある。また、1年前の事件の犯人が失踪している兄だと言うことを妹がいる前ではっきり語っているのもどうだろうか。原作ではあくまで隠したままで、表面的には名乗り出た犯人がいて事件は解決したことになっているのだが。
やはり原作での小学生二人の存在感が薄い。映像的に活躍させるのは難しいのだが。

映像的にすごいのは、クライマックスの屋根の上での決闘を、本当に屋根の上で命綱をつけずにやってしまったこと。この部分、ワイヤーアクション等でやるより現実感があってむしろ迫力がある。
前作はホラーとしても不気味だったが、今回はウジ虫が気持ち悪かったかな。ホラー部分は少ないような。ホラーを強調するなら目明かし編などをやればいいのだろうがまず無理でしょうね。

当然ながら、前作出題編の解答編としての位置づけは成功している。もちろん前作を見ていないとつながらないのだが。

エンディングロールが流れた後、1カットだけ追加映像があるのだが、エンドロール中に出て行ってしまった人がいたり。映画は照明がつくまでじっと見ている物だとつくづく思うのだが。
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