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映画「プリンス・オブ・ペルシャ  時間の砂」 [書評・映画評]

時の砂.jpg原題も同じく
貧民窟で育った孤児のダスタンは、たまたま市場を通りかかった国王に、大勢の兵士相手にもたじろがない勇気ある行動ぶりを認められ、養子として宮殿に迎えられる。二人の王子からも実の弟同然の扱いを受けて育ち15年がたった。
3兄弟は敵国と戦いにいく途中で、同盟国である「聖なる都」アラムートが密かに敵国に味方をしているという情報を得て、国王には問わずに戦いを仕掛ける。難攻不落の都ながら、ダスタンの勇気と知恵ある勝手な行動で都は陥落し、美しい王女タミーナを第一王子である兄の何番目かの妻とするために引き立てる。
聖なる都急襲に怒った国王が駆けつけるが、先勝祝いの場で国王が何者かに暗殺され、ダスタンが国王殺しの容疑者として追われる羽目になり、タミーナの助けで二人砂漠を逃亡する。
実はタミーナの狙いはダスタンが戦いの最中に手に入れた短剣にあった。秘宝の短剣で中に納められている砂を浴びると時間が巻き戻るという、「時の砂」が納められていたのだった。
身の潔白を証明しようとするダスタンだが、真犯人が判明し、彼の狙いがこの短剣と時の砂にあることを知り、彼の野望を食い止め、自らの潔白を証明しようとするが、敵は組織された暗殺団を繰り出してダスタンを殺害し、短剣を奪い、時の砂が納められた砂時計を我が物にしようとする。はたしてダスタンは彼の野望を食い止めることができるのか。

「時の砂」と言えばドラクエの魔法アイテムだが、作者はおそらくドラクエのプレーヤーではないだろうか。他の魔法はでてこないが、この物語はまさしく「剣と魔法」の世界の物語である。ドラクエとインディー・ジョーンズを混ぜたと言えばいいだろうか。勇者がお姫様を守りながら強敵を倒しながらラスボスと生死を賭けた戦いを演じ、ラストは凄まじいマジックアイテムの奪い合いとなる。子供向けを想定しているのだろう、キャラ設定も実に判りやすい。正義と悪がしっかりわかれていて、正義でありながら主人公と戦うこととなる人物も後には主人公を理解して味方になってくれる。仲間を集めながらラストに迫っていく様子も単純明快。悪役も一目見ただけで悪人ヅラをしていてわかりやすいし。

時の砂は使った本人だけが記憶を持ったまま時間を戻るので、他の人物にはまったくどうなったのかわからない。記憶が継続しないので、戻す前にいくら説明しようがラブロマンスが生まれようが、戻ってしまえば元の木阿弥。この部分がつらいところだが、物語はうまくラストに折り合いをつけてくれる。もっとも途中で出会った仲間とは出会うことさえ無くなってしまうのだが。

物語ずっと流れ続けるテーマソングが、どう見てもサイモンとガーファンクルの「スカボロフェア」のパクリにしかみえない。まあゲーム世代にはS&Gの曲など知らないだろうからわからないということなのか。

この映画、3Dではないけれど、3Dでやってもおかしくない作品。でも3Dでなくても迫力満点だが。時間が巻き戻る場面はうまく映像化ができている。

3兄弟が一つにまとまってこそ国がしっかりやっていけるという国王の教えは「3本の矢」の教えのパクリだろうか。そう思えば、他国の王女の婿となって同盟関係を強くしていくなんてのも同じ発想だし。
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