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映画「ハラがコレなんで」 [書評・映画評]

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光子(仲里依紗 )妊娠9ヶ月。アメリカ人の彼についてカリフォルニアに行ったけれど、
妊娠したとたんに捨てられ、単身帰国。親にはアメリカで幸せに暮らしていると言い、
妊娠していることは告げていない。
帰ってはみたが家無し職無し金もなし。流れる雲が行き着くまま、15年前に親子3人で
夜逃げしていっとき住み着いた長屋に戻ってみる。

15年前、長屋の住人は皆貧しかったが活気があった。今は風向きが悪いだけ、
良い風が吹いたときにどっといけばいいんだ。そう教えてくれたのは大家のおばちゃん
(稲川実代子)だった。自分の事は二の次で他人の役に立つことを考えるのが
「粋」だと教えてくれた。

長屋にレストランを営む次郎(石橋凌)という男がいた。彼は身寄りをなくした
光子と同じ年の少年陽一を引き取っていた。次郎自身は独身で、当時から喫茶店の
やもめのママを慕って毎日のように通っていたが、思いを打ち明けることはなかった。
全然粋じゃないな、と光子は思っていた。
同じクラスの陽一に粋を感じて親しくなったが光子一家が長屋を出る日、陽一は
光子にコクる。大きくなったら一緒になりたいと。
返事もしないまま別れた光子だった。

15年ぶりに戻った長屋は活気がなかった。人情も廃れ、住人はのとんどいなくなり、
大家のおばちゃんも寝たきりになっていた。おばちゃんの面倒を見るからここに
いさせてと光子は居座った。
良い風が吹くまでじっと待っていればいいんだと。
次郎のレストランはまだあったが、陽一(中村蒼)にあとを継がせて営業していたが
客はほとんどいなかった。二人はお互いを認めたがそれ以上のことはなかった。

流行らない店のために光子は人肌脱ぐことに。ホームレスを集めてきて長屋に
誘い込んだり。次郎がまだ喫茶店のママを思い続けたままだと知って強攻策を
取ることに。

そしてとんでもない風がとうとう吹いてきた!

めちゃくちゃな物語ではあるが、暗い時代にそんな憂鬱な気分を一気に吹き飛ばす
元気が出る物語。ようは考え方次第。悪い風の時はじっと寝て待っていれば
いいんだ。いつかは前向きの風が吹いてくる。その時に動けばいいんだと。

まあ常識的にはいつまでも待ってはいられない。待っている間にすべてが
終わってしまっているのが現実なんだが。
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