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書評「解きはディナーのあとで 2」 [書評・映画評]


謎解きはディナーのあとで 2

謎解きはディナーのあとで 2

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2011/11/10
  • メディア: 単行本


現在TVドラマ化されている人気小説の続編である。

おそらく作者は調子に乗りすぎているのでしょう。ネタにつまっている
傾向も見られます。
本来「安楽椅子探偵」ものだから、探偵があちこちとうろつき回られると
困るのでございますが。
作者もそのことは承知のご様子で、わざわざ小説内で探偵にも騙らせておられます。
ルール違反だと。

まあTVドラマの異常さに比べればまだ原作の方がましでございましょうか。
TVでもあの「7つの顔の男だぜ」みたいな神出鬼没の探偵って異常すぎます。
脚本家や演出家はたぶん相当のアホでいらっしゃいますね。受ければなんでもあり
っていうのがミエミエでございます。

閑話休題
今回も6つの物語からなっておりますが、本当に安楽椅子しているのは2編だけ。
他は探偵が現場に赴いておられたり、犯人を前にして謎解きをしたり。
ひどいときには、ひとつも話に出てこない人物が真犯人だったり。
あるいは、一つも証拠がないままの推理で、証拠探しは警察に任せますという
いいかげんなのもあったり。よほどネタにお困りの様子。
時には読者の知らないような事柄で犯人のトリックを明かしたり。そこまで
おやりになりますか。こういうのをアンフェアって言うのですが。

まあ作者は推理小説ではなくユーモア小説を全面に押し出そうとされておられるの
でしたらそれはそれで構わないのでしょうが。本格ミステリーファンなら
本を投げ出したりもするかもしれません。

というわけで、この作者の他の小説は最初から読む気がしなくなったりして
おりますが。

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