SSブログ

映画「跳んで埼玉」 [書評・映画評]

翔んで埼玉.jpg
東京に住む彼氏と結婚することになって、やっと埼玉を抜け出すことが出来ると喜ぶ埼玉娘(島崎遥香=埼玉出身)が結納をかわす式場に両親と向かう途中、カーラジオから流れる埼玉の都市伝説が語られる番組を聴くことに。昔、東京人から劣悪な差別を受けていた埼玉人が解放戦線を行って戦う物語。
途中、東京都知事の陰謀で埼玉と千葉が争うことになり、ラジオを聞いている根っからの埼玉県民の父親(ブラザー・トム=埼玉出身)と千葉から嫁いできた母親(麻生久美子=千葉出身)が喧嘩を始めてしまう。式に遅れることを心配する埼玉娘だったが、とんでもない結末を迎えることになるとはまだこの時には知らなかった。

ラジオから聞こえる物語は、まあギャグ漫画としか思えない。……いや、実際に原作はギャグ漫画なんですけれど。読んだことはないけれど。読む気にもならないけれど。

関西人から見れば、埼玉も栃木も群馬も茨城も違いがわからない。地図上ではっきりと見分けることの出来る関西人がどれだけいることやら。まして訪れたことのある人など、数えるくらいしかいないだろう。

そうだけど、物語自体は面白かった。

なんでも、編集者の陰謀で作者が埼玉に住むことになり、とてつもない田舎にあきれて、自虐でマンガにしたら受けたという。しかし売れるようになって横浜に引っ越ししたのだが、横浜人が埼玉の悪口を書いたら自虐でも何でも無く、ただの悪口になってしまうことから連載を辞め、結果未完の作品になったという。

原作では別に千葉のことを悪く言ってるのではなく、千葉出身の映画監督がオリジナルで入れたらしい。そんなに自虐ネタがほしいのだろうか。

正直言って、ボーイズラブネタは生理的に受け付けない。嫌悪感をまず覚えてしまうからこの手の作品は苦手で、普通なら決して見ない作品になるのだが、片方の男性を二階堂ふみが演じているからまだ見られた。もっとも、リボンの騎士やベルバラ並みに、男性として育てられた女性という設定だったらよかったのだが、最後までそうはならなかった。

そして主人公二人、GAKTOと二階堂ふみの両名が沖縄出身というのはどうなんだろう。詰めが甘いな。脇役に実際の埼玉県民や千葉県民を使っているのだから、主役も実際の出身者を使えばいいのに。まあ静岡出身の加藤諒は、この作者の別のヒット作、「パタリロ」の主役をやっているのだから許せるとしても。

物語としては面白かったのだけれど、だけれども、いかんせん土地勘が無いというのが欠点となる。はっきり言って関東人向けのローカル映画に過ぎない。

一番良かったのは、ずっと冷めたままの純粋埼玉県民のパルルの存在だろう。パルル推しだから言ってる部分もあるのだが。
nice!(1) 
共通テーマ:映画

nice! 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。