SSブログ

映画「コンフィデンスマンJP」 [書評・映画評]

コンフィデンスマン.jpg
TV連続ドラマで好評だった詐欺師トリオを描いたコメディーの映画版。
この連中のターゲットは、目標相手だけではなく、視聴者・観客も含まれている。最後の種明かしで見ている者すべてがだまされていたことがわかる仕掛け。
普通は裏の裏を掻くと言われるように、通常から2回転ひねったところに仕掛けを持って来るのが常套手段。しかしそれを承知の観客はさらに裏読みをする。しかしこのシリーズはもう一つ裏を掻くという見事にだまされる快感。

よくある手法は、味方と思っていた人物が実は敵側の人物だったり、あるいはラスボスだったり。あるいはその逆に、敵と思われていた人物が実は究極の味方だったりとか。このシリーズでもよく使われる手法。

映画では新入りのメンバーが加わる。いかにも怪しい人物丸わかり。しかし、TVのSPでも引き続き出演するという。こういうのは1回限りのはずなのに、正体がばれて、なおかつ続けて出演する理由は。ということで、SPは録画しておいたが、映画を見るまでは見ないことにした。正解。そういういきさつがあったことが判明。
ちなみに映画は、本編終了後のスタッフロールの跡、オマケ映像が流されるが、TVのSPがちょうどその間に挟まれる出来事だと言うことが、録画を見て判明。

事前の説明で小日向さん演じるリチャードが変装時間が多くて出番が少ないと言っていたのだが、映画途中でその変装に気がついた。しかしそれが変装だとすると、この物語の中心的な事情が違ってきてしまって、物語が成立しなくなる。どういうことかと思ったら、成立しないと言うことの方が正解だったと判明。ひねってくれました。

SPでも映画でもけっこうヒントはくれている。映画だと、冒頭で主人公ダー子が、小さな仕事の協力依頼で電話をかけた相手の前田敦子が部屋で泣いている。これが最後でやっと説明される。あるいは、偽の宝石を作る場面が早い内に出て来るが、これもやっと種明かしで出てきたり。SPの方でも賭博の最中に電話がかかってきて、あ、これは誰それからの電話じゃないだろうかとか、未亡人の家族の身の上話に出て来る少年が、ひょっとしてあいつじゃないのかとか。

しかししかし、すべてを予想することなど不可能。最後に語られる謎解きはお見事の一言に尽きる。あの場面だけ集めて一つのビデオにしても良いくらい。

映画版、過去のTVシリーズの出演者達が同じ役でちょっとずつ出演というのも楽しい。何度でも見たくなる映画だと思う。
nice!(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。