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映画「Red」 [書評・映画評]

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結婚しながらも孤独であり、あることをきっかけに離婚した男(妻夫木聡)。円満で何不自由のない家庭を持ちながら、孤独な女(夏帆)が再会した。
雪が降りしきる夜の道を、二人を乗せた車がある場所を目指して走って行く。

一応R-15指定映画。とはいえ、これって指定場面必要だったのか。

20年前に同じ職場に居た二人が別々の人生を歩んだ後、10年後に再会した。そこから二人の運命が交錯し、変わっていく。

しかし映画の最初からわかっていた。この女性、見事に家庭から浮いている。彼女はなぜ結婚したのだろうか。疑問でしかない。

彼女だけを愛する優しい旦那がいて、愛らしい娘もいる。姑とは同居ながらもめごとは今のところ生じていない。夫は若干母親の方を大事にしているけれど、もめるほどではない。裕福な家庭で生活に何も不安はないけれど、何か満たされていないのは明らか。
娘が小学校に上がることで、仕事に付いてみたいと言っても、最初は反対されながらも、夫はそれを認めてくれる。そして充実した仕事生活。

家庭で主婦をしている時よりも、仕事をしている時の方がはるかに生き生きとしている。そこに落とし穴があったのか。

職場でプレーボーイのように彼女に構う同僚(柄本佑)も、最初の印象とは違って、まともで親切。そんな日常と違った世界が彼女の心を動かしてしまったのか。

実は彼女がまだ若い時に父親が蒸発して行方知らずなのに、嫁ぎ先ではその事実を隠している。事実を隠し、自分の心を隠してきた人生。それが男との10年ぶりの再会でふっきれてしまったのか。

でも、物語の結末。同じ孤独な人間をまた一人増やしてしまっただけかもしれない。
なんかやりきれない。
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