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書評「薬屋のひとりごと 5」 [書評・映画評]


薬屋のひとりごと 5 (ヒーロー文庫)

薬屋のひとりごと 5 (ヒーロー文庫)

  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2018/04/27
  • メディア: Kindle版


やはり4巻で第1部が終了したようだ。5巻以降、それまでなかった「人物一覧」が最初につけられていた。それもかなり詳しく。相関関係図が書ける位。
主人公猫猫の出生にまつわる話、親や親族の話は2巻で詳しく述べられたし、従兄妹であり、義理の兄になってしまった男も登場した。かなりの変人。変人軍師と良い勝負。いや、猫猫自体第三者から見れば思いっきり変人なのだが。血は争えない物か。
相棒の元後宮責任者、麗しの貴人も、正体がはっきりして、現皇帝の弟で、一般人が気安く名前を呼べないので、「月の君」とよばれているような。彼も元の王宮での生活に戻ったが、そう簡単には猫猫をほっといてはくれない。
実は、もう1つ大きな秘密があって、出生時の記録に書かれていたことと、見比べて感じたことから、赤子の時に取り替えられたらしい。この巻のラストで、取り替えた張本人のモノローグが載せられている。猫猫は疑惑に思いながらも、煩わしいことに関わりたくないから意識の外に追いやっている。遠い世界の話であって、自分にはまったく関係ない話だと。いやいや、その予想が大きく外れてくるのがこれから始まる物語。
第2部は、この5巻と6巻で前後編になっている。
猫猫は後宮での役目を終えたため、花街に戻ってくる。そして本当に重要な時でないと王宮にはやって来ない。舞台が変わった、と言えば、いきなりとんでもなく環境が変わってくる。

この国にイナゴの大量発生による大災害がもたらされる兆候が起こる。そして「白き魔女」が各地で起こす事件。大きな陰謀が渦巻いている。折しも、「月の君」による、強引な猫猫を連れ出しての2ヶ月の旅行。偵察もあるが、どうやら月の君の妃候補探しの宴会が開かれるという。なぜか猫猫もその場に連れ出された。
そして、4人の王妃の内、1人は正式に皇后に昇格。もう1人も諦めていた男子を出産。もう一人は身分剥奪の後行方知れず。残された、手付かずの王妃が、妃候補の一人として連れ出されていたが、彼女にも重大な秘密と悩みがあった。
単なる花街生まれで育ちの薬屋の娘が、元王妃も含めて5人の王妃と直接関係になり、しかも皇帝やその弟とも親しい関係になるとは、さらわれていなければ起きなかった奇跡。まあ面倒なことに巻き込んでくれるなよ、というのが本音かも。

6巻最初の作者のひとりごとに、5巻でプロポーズされた、と書いてある。
えっ?どこにそんなのあったっけ?
「妃候補の一人だ」とは言われたり、無理矢理押し倒されてはいるが(仕返しはしている)、プロポーズらしき物は見当たらないが。

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