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映画「ハウスメイド」 [書評・映画評]

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どんなに性格がよかったとしても、臨月の妻を持つ家庭に新しい若いメイドを
雇ってはいけないという韓国の教訓映画。

昔に「下女」という題名の映画があったそうで、そのリメイクとか。現代に合わせて
現代機器を入れたりしてはいるが戦国武将が洋服を着けたような違和感があったり。

板東三津五郎似の金持ちの御曹司には6歳の娘と、臨月のそれも双子をお腹にかかえた
神田うの似の妻がいた。家には高畑淳子似の家政婦が一人いるだけ。おそらくはもう
一人くらいは家政婦がいたのだろうが、何かの事情で辞めたのだろう、新しい家政婦を
雇うことになり、若いイ・ウニという、いとうあさこ似の、勘は鈍いけれども気立ての
良い主人公を雇うことに。
ウニは家族に気に入られ、6歳の娘とも親しくなって家族に溶け込み、臨月の妻にも
いたわりをみせて接していたが、別荘への旅行中、臨月の妻では満足が得られない
主人がウニの部屋に侵入。ウニは拒むこともなく彼を自然と受け入れてしまう。
やがて妊娠するが鈍感なウニは気がつかず、年配のメイドが先に気づいてしまう。
彼女は妻の母親である島崎和歌子似の大奥様に報告。家にやって来た大奥様は
さっそく罠を仕掛けて事故に見せかけてウニを階段から突き落としてしまう。
(ロボット掃除機を利用するのが現代的)
幸いにも2日の入院ですんだウニだが、そこで妊娠を知らされる。
事実を知らされた臨月の妻も裏切りに激怒。戻ってきたウニを平手打ちから中絶を
迫るが、ウニが自ら中絶はしないだろうと自分のお腹の子をいたわる様子からも
察する。そこで彼女はウニに堕胎薬をこっそり飲ませることに。

平和な家庭が一転して地獄の家庭にと変貌する。
追いつめられたウニが最後に取った驚愕の結末は……。

冒頭、現代の韓国映像が流れるが、ウニがハウスメイドに雇われてからは、
古くさい上流家庭の中での物語が流れ出し、とまどいも。しかし違和感のあるのは
むしろ冒頭部分だったり、主人公がノートパソコンをいじっている場面とか。
あえて現代色を出しているのだがかえって無意味に思えたり。

冒頭、名もない一人の女性が飛び降り自殺をはかるが、あれは一体何だったのか。
たまたま主人公がその現場に遭遇するだけで何の関係もないような。
年配のメイドが「女史」と呼ばれているが、その意味も不明のまま。

年配のメイドが風呂に入っている時に、横のトイレで主人公が用を足している
場面がそのまま映像になっているという、普通は映画では見られない場面も
あったり、監督は何が撮りたかったのか。ある意味変態映画かも知れない。

ラストの場面、確かに衝撃的ではあるが、結局主人公は何をしたかったのか。
これがホラー映画なら最終場面にどっきりを仕掛ける演出もあったとは
思うのだが、何となく中途半端に終わってしまう。

主人公が勘が鈍すぎて、おまけに自業自得的な結果を招いているような気もして
感情移入ができないことが最悪なのかも知れない。
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