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映画「クリスマスのその夜に」 [書評・映画評]

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ノルウェーのある町、クリスマスイブに起きた5つの物語。
R15指定である。そういった場面も確かにあるが、それよりもむしろ、
サンタを信じている15歳未満の子どもには見て欲しくない
という願いがあったのではないかと思われる。
あえてそう言う意味で、R指定しやすいように、そういう場面を
必要ないのにわざと挿入したのではないか。

ヨーロッパの映画だとはわかったが英語ではないのでかなりたってから
ノルウェーの話だとわかった。

5つのまったく関連しない物語が並行して綴られていく。

家族と一緒のクリスマスを送りたくない少年は町をふらつき、
学年が上の少女に見つけられ、彼女の家に行く。イスラム教徒の
少女の家ではクリスマスは祝われない。かわりにアパートの屋上で
天体望遠鏡で星を見る。この夜にはシリウスが見事に輝くという。
少年はトイレを借りるふりでこっそり家に電話して、帰るのが
遅くなるから、パーティーは勝手にやるように母に告げる。
屋上で少女は望遠鏡を少年の家に合わせ、パーティーの様子、
電話に出る少年の母の様子を見ていた。

妻から家を追い出され、家の鍵も付け替えられた男は、せめて
二人の子どもにクリスマスプレゼントを渡したいと思っていたが、
家にはすでに新しい彼氏が入り込んでいた。納屋にはその男からの
子供達へのプレゼントも用意されている。
一計を案じた男は家にうまく忍び込み子供達にプレゼントを
渡そうとする。

妻子ある初老の男の愛人はその日も男と激しい情事を重ねていた。
クリスマスには妻と別れると言っていたのに、突然、家族とは
別れられないと言うだけではなく、二人の女性を同時に愛せると
までぬけぬけと言い放つ。腹の虫が治まらない女は、とんでもない
いたずらを思いついて実行する。

故郷に帰ろうとする浮浪者は、無銭乗車がばれて列車を降ろされる。
あてもなくたどりついたトレーラーハウスで、そこに暮らす女性が
かつての彼女であって、浮浪者の気づいた女性は男をハウスに
招いてひとときを送る。食事を与え、風呂をすすめて、慈善団体に
あげるつもりだった衣服に着替えさせて男を送り出す。
幸せな気分で男は列車に乗り故郷を夢みる。

老夫婦だけで暮らす家では、二階の部屋で寝たきりの妻を一階に
降ろすために二人の友人の手を借りて下に降ろす。
この日に帰ってくるはずの息子の帰還を疑いもせずに待っていた。

子どものいない、夫が医者の夫婦がいた。妻は子どもを欲しがって
いたが医者の夫にはその気がなさそうだった。
その家に急患の電話がかかってくる。会話が英語であるということは、
お互いの母国語では話が出来ない外国人からの電話であることが
わかる。
医者は車を走らせ、待ち合わせの場所で電話の主を拾い、さらに
車を走らせて森の奥の小屋にたどりつく。産気づいた男の妻がいた。
敵対する民族間で結ばれた男と女が、その故に駆け落ちをして
いっときは教会でかくまわれていたが、クリスマスで人の出入りが
あり、見つかることを恐れてスウェーデンに向かう途中、車の
故障で徒歩を余儀なくされ、その途中で産気づいたという。
難産ではあったが無事に男の子を取り上げ、医者は帰ろうとする
車を止めて、ある決断をする。

何気ない、よくある日常の場面を並べるだけの映画なのだが、
心すがすがしくなる映画ではある。
ラストの映像に、北欧なんだなと感じさせられる。

冒頭と、その続きであるラストの映像の意味がよくわからないが。
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