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映画「のぼうの城」 [書評・映画評]

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昔はどこの家にも1セットはあったという、平凡社の百科事典。それで
「忍城」を引いてみると、秀吉が唯一落とせなかった城と書いてあった。
映画の中で、「百年後までも語られるだろう」と三成に言わせているが、
400年経っても語られ続けている。

歴史上の人物で嫌いな人物の一人が石田三成なのだが、この映画では
人望はないけれどまっすぐに生きていたい石田三成を上地雄輔がうまく
演じていて好感が持てた。
主人公の成田長親と石田三成は似ているような。もし時代と場所が
違っていれば親友になったかもしれない。
長親曰く、「嫌な物はイヤじゃ!」という、不器用だけれども自分の
意地を貫き通したい気持ちは、石田三成にも通じる物がある。
秀吉による根回し中心の戦に、こんな戦はやりたくない、という
不器用さがこの戦の中心になってくる。結局はこの不器用さが
関ヶ原での負け戦につながるのだが。

主人公の長親は珍しい人物。でくのぼうなのに、どれだけ領民に
慕われているか。彼がやると言うのなら仕方がないな、と一同が
納得してしまう。三成とはまったく違う人望。野村萬斎が演じると
くさすぎるのだが、クライマックスの田楽踊りの部分のためだけの
キャスティングなんだろうが。

歴史事実なんだから仕方がないが、甲斐姫とのことは、城代家老
としては、自分のわがままは押さえなければならないという苦渋の
決断なんだろう。

行田市といえば、将棋ファンには矢内理絵子女流四段の住んでいる
市として有名なのだが、一度訪れてみたい。
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